リスパダール(リスペリドン)
セロトニン・ドーパミン遮断薬として分類されているリスペリドンは、精神が不安定になっている状態を抑え、気力や関心がないという状態を改善させる薬です。このページでは、リスペドンを主成分としているリスパダールについて、どのような特徴を持つ薬なのかといった点について紹介していきます。
リスパダール(リスペリドン)の特徴
リスパダール(リスペリドン)は、中枢神経系に作用するドパミンやセロトニンの機能を調節する薬で、不安や緊張といった症状を和らげることができます。ドパミンに加えてセロトニンもブロックすることにより過剰なドパミン遮断を和らげられることから、SDA(セロトニン・ドーパミン拮抗薬)に分類されています。
リスパダール(リスペリドン)は、統合失調症の治療薬として開発されたものです。幻聴や妄想などの陽性症状の改善や、意欲減退や感情鈍麻といった陰性症状、認知機能に改善が期待できる点が特徴です。加えて鎮静作用も持つことから衝動性や興奮を落ち着けるため、不安や不眠の改善に使用されるケースもあります。このことから、気分の安定についても効果が期待でき、双極性障害やうつ病・うつ状態(増強療法として)に対しても使用されることもある薬です。
リスパダール(リスペリドン)の用法
統合失調症の治療に使用される場合には、成人の場合は1回あたりリスペリドン1mgを1日2回から服用をスタートします。その後徐々に増量されることになりますが、維持量は1回1〜3mgを1日2回服用。ただし、年齢や症状によって増減されることになり、1日の上限は12mgとなっています。
リスパダール(リスペリドン)の注意点
リスパダール(リスペリドン)を服用した際には、眠気を感じることがあったり集中力や注意力の低下が見られたりすることがあるために、自動車の運転などは避ける必要があります。また、アルコールの摂取によって薬の作用が強くあらわれることもありますので、リスパダール(リスペリドン)の服用中の飲酒は控えましょう。
さらに、白内障の手術中や手術後に目の合併症の可能性があります。このことから、白内障の手術を予定している場合には、あらかじめ眼科医にリスパダールを服用している点を伝えておく必要があります。
リスパダール(リスペリドン)の副作用
リスパダール(リスペドン)は、食欲不振、不眠症、不安、アカシジア、振戦、構音障害、傾眠、めまい、ふらつき、よだれが多くなる、便秘、悪心、嘔吐、筋固縮、月経障害、易刺激性、倦怠感、口の渇きなどが副作用として挙げられています。
まとめ
このページでは、リスパダール(リスペドン)の特徴についてまとめてきました。不安や緊張を和らげたり、気力がない状態の改善、不眠の解消などが期待できる薬ではありますが、このような症状に対する治療方法は薬だけとは限りません。例えば心理療法や栄養療法などを使用することにより、症状や原因によっては薬を使わずに治療を行える可能性もあるといえるのではないでしょうか。
もし今薬を服用しているにも関わらず、症状の改善が見られない場合には、担当医師に相談してみる、またはセカンドオピニオンでほかの医師の意見を聞いてみるという選択肢もあります。